温厚で辛抱強い性格の大型犬代表!?本に載ってないゴールデン・レトリーバーの生態
大型犬種の代表格、温厚で辛抱強く人が大好き!飼うというよりは一緒に暮らす。家族の大事なパートナー、それがゴールデン・レトリーバーです。
小さい頃からワンちゃんと暮らしてきましたが、室内で飼うのは初めてでした。
大きくなり過ぎて近所のおばあちゃんが飼えなくなり、里親として生後8か月の子(名前:グリス 性別:オス)を我が家が引き受けたわけですが、躾のしの字もわからず…
家族であたふたしながらも、大きな子供を育てるような幸せな毎日でした。
それからの長いようで短かった13年間を振り返りつつ、筆者が知っている「実録!本には載ってないゴールデン・レトリーバーの生態」をお届けします。
ゴールデン・レトリーバーの外観と特徴
ゴールデン・レトリーバーは本来狩猟犬として作られました。黄金色の美しい毛並みが特徴的です。その被毛は密集しており撥水効果抜群です。
重い獲物を加えて運ぶことができるように筋骨はたくましく、幅が広く強い頭部と丈夫な首、発達した前肢と後肢を持った頼りがいのある犬種です。
鼻は黒または茶よりの黒色、耳は頬に沿って垂れていて、アーモンド型の目をしています。
個体によっては明るいクリーム色から暗い赤金色までゴールデンといっても多彩な毛色を持ちます。
ゴールデン・レトリーバーの歴史
鳥狩猟の時に仕留めた獲物を回収する役目をしてくれる犬への関心が高まりました。その役目を果たすために冷たい水を苦にせず泳ぎが得意で従順で忍耐強い品種をと19世紀の中頃、スコットランドのダッドリー・マーシュバンクス伯爵が交配により作り出したのが起源です。
その後小型のニューファンドランドと初期のラブラドールを祖先としてツィードスパニエル、セッター、ブラッドハウンドなどと順調に交配させて作り出されました。
その後、優れた能力と温厚で飼い主に寄りそう気質から人気を集めることとなり全世界で飼われる人気犬種となりました。
ゴールデン・レトリーバーの性格
空気を読む性格で飼い主のことを常に注視しています。飼い主が泣いていれば寄り添い、遊ぶときは大いにはしゃぐやんちゃな面も。家族と一緒にいることを望み、孤独を嫌います。忍耐力があり、滅多に怒ることはないです。
子供がいる家庭にもおすすめな犬種ですが、体を動かすのが大好きなため相応の運動が必要です。
叱るといじけ易いのでどんどん褒めて育ててください。
家族やその知人とそれ以外をしっかり見極め吠えるので番犬としても適正を発揮します。
ゴールデン・レトリーバーの生活とケア
美しい被毛は毛玉ができやすいので毎日のブラッシングが必要です。特に春と秋は毛が入れ替わるのでたくさんの毛が抜け落ちます。衛生面も考えてしっかりと手入れしてあげてください。寒さに強い犬種ですが暑さには弱いです。夏場は室内で温度を25度程度に保つように配慮が必要です。
また、股関節が弱い犬種と言われますので室内で飼われる際には床を滑らない素材にしてあげると、関節の負担を軽減できます。
身体が大きく力も強いのでしつけが重要になります。忍耐力が強く細やかな気配りができるのでしつけはしやすいですが、遊び好きでやんちゃな面もあるのでメリハリが大事になります。
なにより、人が大好きな犬種なので仲間として家族として友好的に接してあげてください。
ゴールデン・レトリーバーの注意したい病気
たれ耳のため、汚れが溜まりやすく耳のトラブルに陥りがちです。外耳炎や細菌感染などにならないように週一回程度は掃除をして耳に異常がないかチェックしてあげてください。
股関節形成不全は主に遺伝的な原因で起こりやすいと言われています。
普段から歩き方や座り方に注意して違和感があった場合は早めに検査してもらうことが大切です。
原因は解明されていませんが悪性リンパ腫もゴールデン・レトリーバーに多い病気です。
定期的な健康診断で早期発見し治療を行うこと、体のチェックをして気になる腫れがあれば検査してもらうようにしましょう。
うちのゴールデン・レトリーバー
我が家のゴールデン・レトリーバーのグリスは前述の通り生後8か月でやってきました。顔が大きく、手も大きく、胴はやや細く、胸板も薄くアンバランスな子だな~なんてと思っていたら、1歳になるころには胸板も胴も大きくなり立派な体型になりました。
むしろ大きくなり過ぎて体重は50㎏までなってしまい、慌てて動物病院に行きました。でも「骨格も大きいのでこれが正常ですよ。」と言われました。
本当に人好きで、やってきて1日目から家族の毛布の上に居座り「一緒に寝ます!」と退いてくれませんでした。渋々、ワンサイズ大きいベッドを発注したのを覚えてます。
やんちゃ!
2歳くらいまではやんちゃで寂しがり屋でしつけにも苦労しました。玄関に靴を置いておくと綺麗に靴底と中底とアッパー(足の甲を覆う部分)の三つに解体します。
枕元に携帯電話を置いて寝ていた時、電源が入らなくなるほどにかじられてしまったのを発見した際は涙目になりました。
留守番のときは家族が出ていくタイミングでおしっこをして寂しさをアピール。帰ってきたときはこの世の春かと思うほどに尻尾を振り回して大喜びです。
畳の部屋は気を付けてください。嬉々として掘り起こしてダメにしますよ。
感情表現が豊か
ゴールデン・レトリーバーは感情表現が豊かで喜怒哀楽をその大きな身体全体で表現します。喜んだときは尻尾を振り回して周りにあるものをなぎ倒すなぎ倒す!散歩に出かけるとごきげんMAXです。
るんるん歩きながら飼い主の顔をチラッチラみながら楽しいよね?楽しいね。と相槌を求めてきているように思えます。
怒られたときは分かりやすくしゅんとして、トボトボと別の部屋に逃げていきます。様子を覗くとふせのポーズで頭を抱えています。
こちらに気づくと上目遣いで様子を伺ってきます。その仕草がたまらず可愛いくて、困ってしまうんです。
家族が喧嘩していると間に入って仲裁します。喋っている家族の顔をペロペロ舐めてくるので気が抜けて怒る気もなくしてしまいます。
食欲旺盛
身体が大きいのでたくさんのご飯を食べます。我が家では朝はドライフード、夜は茹でた野菜とお肉をあげていました。恐らく食費は人と変わらないのではないでしょうか。ちなみに、他のうちのゴールデンは人の食べ物を欲しがるそうですが、うちは違いました。
1歳になるかならないかのときにホットプレートを舐めて舌を火傷してから人が食べるものに関心を示さなくなりました。
不幸中の幸いとはこのことでしょうか(笑)
いびきが凄い
暑い日は涼しい場所を、寒い日は暖かい場所を常に探して寝ています。どこからかゴゴッーゴゴッーといびきが聞こえると、「ああ、あの辺にグリスがいるなぁ」と思います。
イビキだけならまだしも、寝言と寝相も凄い。夢の中で走っているのか足をバタバタしていることもあります。
急に起きだして「いま暴れてたのはだれ??」とキョロキョロ。いや、お前だ!!と突っ込みたくなります。
他のワンちゃん大好き
他の犬、というか生き物全般が好きです。犬でも猫でも鳥でも勢いよく寄っていきます。相手の機嫌によってはそっぽを向かれたり、吠えられたりしますが、決しては怒りません。
一度、のら猫に近づいて鼻先に猫パンチをされたのを見たことがありますが、なおも転がってお腹を見せていました。
好きすぎて散歩中は生き物をみつけると稀にダッシュで追おうとしますので注意が必要です。
遊びが大好き
ボール投げ、引っ張りっこ、プロレス…本当に遊びが好きです。一番好きなのは水遊びでした。川に行くとぶっ倒れるまで泳ぎます。泳ぎはを教えたわけでもないのに、とても上手に犬かきをします。
水流が緩やかな浅瀬の川にボールを投げグリスが取ってきてはまた投げてを繰り返すのが本当に好きでした。よく飽きないなぁと思いながら付き合ったものです。
帰りの車で力尽きてグーグー寝ていました。
まとめ
ゴールデン・レトリーバーは本当に愛らしいワンちゃんです。悪いところもたくさん書きましたが、しっかりしつけをすれば、とても飼いやすい犬種です。
毎日楽しく退屈しません。たまにいたずらもしますが、それも素敵なスパイスと思えます。
ストレスが溜まった時、その大きな体を抱きしめると心がスッと楽になります。ホラー映画を見ても傍にいてくれれば何も怖くありません。
あなたも家族としてゴールデン・レトリーバーを迎えませんか?楽しい毎日が始まること間違いなしです。
記事監督 獣医師 藤沼淳也
※本記事はゴールデン・レトリバーの飼い主さまの体験談を基に当社経営企画部にて編集構成しております。