ポメラニアンはどんな犬種?
ヴィクトリア女王の愛した犬~ポメラニアンの歴史~
ポメラニアンの祖先犬はスピッツやサモエドと言われています。
もともとは中型犬だった犬種を改良し、小型化され今のサイズになりました。成犬で体重は1.9~3.5㎏、体高は20㎝ほどが標準サイズです。
名前のルーツは、発祥の地である北ドイツのポメラニア地方にちなんで「ポメラニアン」という名前になりました。
ポメラニアンが流行犬種となったきっかけは、17世紀の愛犬家として知られるヴィクトリア女王が愛好し、繁殖したことで拍車がかかり世界的に人気の犬種となりました。今でも多くの国で愛玩犬、ツヴェルク・スピッツ(小さなスピッツ)としてかわいがられています。
綿菓子のようなフワフワ被毛~ポメラニアンの特徴~
ポメラニアンの特徴と言えば、フワフワの綿菓子のような被毛です。胸には特に長い飾り毛があり、それが肩まで広がっています。
尻尾は付け根が高く長い飾り毛があります。クルッと巻いた尾を背中の中央に背負っていることが特徴です。
この被毛は密生したダブルコート(二重になった被毛)で、寒い地方で生き抜いてきたポメラニアンの先祖の名残です。
額が丸く、やや突き出ているような、リンゴのような丸い頭部、アップルヘッドを持ち、目のくぼみははっきりしています。鼻筋は短く、三角形の小さい耳はやや離れてついており前向きに直立しています。
ポメラニアンのカラーはさまざまで愛好家たちを楽しませてくれる魅力の1つです。
ホワイト、ブラック、ブラウン、レッド、オレンジ、クリーム、セーブルの単色に加え、ブラックアンドタン、ブラウンアンドタン、スポット、ブリンドル、マールなどの多種多様なカラーが存在します。
元気で遊ぶのが大好き~ポメラニアンの性格~
性格は好奇心旺盛・活発で、いつもちょこまかとせわしなく動く犬種です。遊び好きで、自信に満ちており、いつも冒険心を持っています。
勇敢で注意深い一面を持っており、ささいな物音も瞬時にキャッチし吠えて教えてくれます。
室内犬の中でも番犬向きと言えるでしょう。
わが家のポメラニアンは勇敢で甘えん坊
わが家のポメラニアンは記述した特徴、そのままで笑ってしまうほどです。
勇敢な反面、甘えん坊な面もあり、いつも私のそばに来て全身をスリスリとこすりつけてきます。
飼い主と一緒にいることを好む犬なので、どこに行っても付いてきます。
それはトイレでも、お風呂でも。まるで火の中、水の中のような言い回しですが、本当にそのとおりりで、トイレやお風呂から出てくるまで、その場で待っています。
お留守番の時は一緒に連れて行ってもらおうと好奇心満々で挑んでくるのですが、連れて行ってもらえないと分かればあっさりと諦めます。
その代わり、帰宅時には猛烈にアピールしてくるのですが、そんな時、他の犬の匂いが付いていると大変です。
嫉妬深い一面もあり「ウワキしたでしょ…」という目で、注意深くずっと服を匂って警戒されます。
ですが、そんな一面も愛らしいと感じてしまいます。
ポメラニアンの日頃の世話とケア
ポメラニアンは毎日のブラッシングは欠かせません
ポメラニアンの毛はもつれやすく、毎日のブラッシングが欠かせません。
2、3日忘れているとボサボサになってしまうことがあります。わが家ではトリートメントを付けてあげながらブラッシングしています。
特に耳の後ろの飾り毛はもつれやすく、あまりにひどい時はほぐすことも出来ない状態になってしまうことがありますので、念入りにブラッシングを行いましょう。
ポメラニアンは涙焼けに注意
ポメラニアンは目が大きいので涙焼けにも注意が必要です。
濡れたティッシュやタオルなどでこまめに拭いてあげましょう。
ポメラニアンは活発!毎日適切な運動を
ポメラニアンは活発な犬ですので、毎日の運動が欠かせません。適切な運動させてあげましょう。
飼い主さんと一緒にいることを好む犬種なので、おもちゃなどで一緒に遊んであげるととても喜びます。
ポメラニアンと暮らすうえで気をつけたい病気・ケガ
ポメラニアンは膝の脱臼に注意
ポメラニアンは膝の脱臼や骨折を起こしやすい犬種です。脱臼は先天性のものもありますが、後天的にも起こりやすいです。
わが家では後天性の脱臼や骨折を防ぐために、ソファにはスロープを掛けています。こうすることで、ジャンプした時に起こりうる後天性の膝の脱臼、骨折を防いでいます。
ポメラニアンの暑さ対策は万全に
たくさんの被毛で覆われているポメラニアンは冬の寒さには強い一面、夏の暑さには弱いです。
部屋の中にいても、熱中症にかかる危険があります。
わが家では、夏場はエアコンを27℃で24時間稼働させています。
ずっと稼働させているので電気代も節約できて、犬も人間も快適に過ごせます。
また、トリミングでカットを活用するのもいいでしょう。
ただし、あまりカットすると「ポメハゲ」と呼ばれる、自慢の毛が体の半分しか生えてこなくなる場合がありますので、ほどほどに毛先を整える程度にしてあげています。
わが家のポメラニアンは4頭全員が気管虚脱
この気管虚脱はポメラニアンに限った病気ではありませんが、ポメラニアンは発症する可能性が高いので注意しましょう。
気管虚脱は気管軟骨と言う場所が潰れ、ガチョウのような鳴き声で咳をしたり、ひどい場合にはチアノーゼも見られるようになるなど犬の呼吸器の病気です。
この病気には1~4のグレードがあり、グレード4の場合には外科的手術が必要になります。
グレード1の場合には栄養バランスを整え管理したり、適度な運動とストレス解消で症状を緩和させることができます。
わが家では現在まで4匹のポメラニアンを飼ってきましたが、ほぼ全頭にグレード1の症状が出ていました。
症状が悪化しないようにした予防策としては、先程も記述したとおり、適度な運動や食事管理を行っています。
食事管理で適正な体重を守り、また気管に刺激を与えないように散歩のときは、首輪ではなくハーネスタイプを使っています。
おうちの中で服を着せる時も、首元が緩めのタイプを選んで着せるようにしています。そうすることで気管虚脱の症状が落ち着きました。
ポメラニアンと暮らしてみたら~本に載っていないポメラニアンの生態~
ポメラニアンがテレビに突進~勇敢すぎるのも考え物~
テレビを見ているとテレビの中の人物(アナウンサーなど)を見つけ威嚇します。
威嚇だけで終わればよかったのですが、犬が映っている番組では、テレビに突進し激突したこともありました。
本人はケロッとしていましたが、怪我がなくて本当に良かったです。
寝込んだ飼い主にプレゼント~愛情深いポメラニアン~
いつも部屋の中をちょこまかとせわしなく、偵察しているわが家のポメラニアンですが、私が風邪で寝込んでいる時はいつもと違い静かに自分のベッドにいました。
眠りに落ちてしまっていた私が目覚めると、枕元にはポメラニアンのお気に入りのおもちゃとおやつが。
「起きた…?」と言うかのように首を傾げながら寄ってくるポメラニアンに癒されました。
近くに寄ってきておやつが気になるのか、ダラダラと流れるヨダレは気になりましたが、それでも我慢してくれていたなんて、なんて愛情深い犬なのだろうと思いました。
飼い主のこともしっかりと見ているポメラニアン。愛情を与えた分以上に飼い主に幸せを運んでくれますよ。
※本記事はポメラニアンの飼い主さまの体験談を基に当社経営企画部にて編集構成しております。