立派な口ひげに頑固そうな風貌のミニチュア・シュナウザーですが、実はとってもおちゃめな一面もある魅力たっぷりの犬種です。
わが家にはレオンとノエルの2頭、ミニチュア・シュナウザーがいます。そんな2匹の様子も踏まえて、ミニチュア・シュナウザーの歴史や生態をお届けします。
ミニチュア・シュナウザーと暮らしている方にはわかっていただけそうなあるあるネタや、これからミニチュア・シュナウザーを飼ってみたいと思っている方にミニチュア・シュナウザーってこんな犬種なんだと思っていただけるような日頃のお世話方法についてもご紹介します。
ミニチュア・シュナウザーってどんな犬?
体高:30~35㎝
体重:4~8Kg
外見:体高と体長がほぼ等しいスクエア型
毛色:ソルト&ペッパー、ブラック&シルバー、ブラック、ホワイト
被毛:ダブルコート
ドイツ原産で、おじいさんのような眉毛とひげが特徴のミニチュア・シュナウザー。名前の由来でもある「シュナウツ」はドイツ語で口ひげを意味します。
「人間の脳を持つ犬」とも呼ばれるほど、頭がよく賢い一面があり警察犬として活躍している子もいます。話しかけるとジーと目を見ながら聞いている姿は、まるで人間のようです。
ミニチュア・シュナウザーの歴史
ミニチュア・シュナウザーは原産国ドイツで古い歴史を持つ犬種で、15~16世紀頃に誕生し主に農場や牧場でネズミなどの小動物の駆除や、家畜の番犬として活躍していました。
ミニチュア・シュナウザーは「ジャイアント」「スタンダード」「ミニチュア」の3種類の大きさに分けられます。
なかでも、ミニチュア・シュナウザーはネズミの駆除をするために小回りのきく最適なサイズにするためスタンダードシュナウザーとミニチュアピンシャーやアーフェン・ピンシャーを交配し誕生させたと考えられている犬種です。
当初は、見た目も大きさもバラバラでしたがアメリカで改良を繰り返した結果、現在のミニチュア・シュナウザーが誕生しました。
家庭で一般的に飼われるようになったのは1970年代頃で、日本ではテリアグループに属しますがテリアほど気難しくなく飼いやすいため世界中で人気となっています。
ミニチュア・シュナウザーの日頃のお世話とケア
ミニチュア・シュナウザーは抜け毛がほとんどなく、お手入れはしやすい方だと思います。
毛が柔らかく絡まりやすいため、毛が伸びて長くなると毛玉になってしまいます。毛玉になると、毛が絡まってフェルト状になってしまうため皮膚病を起こしやすくなります。
冬場は静電気で絡まりやすくなります。洋服を着せる場合は特に注意しこまめにブラッシングを行いましょう。わが家では、お散歩から帰って来たらこまめにブラッシングするようにしています。
ミニチュア・シュナウザーはトリミングが必要な犬種ですので、1か月に1回くらいを目安に行います。
ミニチュア・シュナウザーのトリミング
トリミングによってさまざまなスタイルが楽しめるのもミニチュア・シュナウザーの醍醐味です。
顔周りを四角く整え、胸や背中は2~3㎜、足元は飾り切りにするのが定番のスタイルですが、他にも頭周りと足回りを丸くカットした「プードルカット」や耳の毛を長めにした「ミッキーカット」全体的にふんわりカットした「テディベアカット」男の子は「モヒカンカット」長いまつ毛が特徴的な「まつ毛カット」なども人気です。
トリミングとあわせて、肉球の間の毛もカットすることをお忘れなく。意外に見落としがちなのですが、肉球の間の毛が伸びているとフローリングや階段などで滑ってしまい関節を痛めることもあるのでこまめにチェックしてあげましょう。
ミニチュア・シュナウザーはお散歩が大好き!
ミニチュア・シュナウザーは運動が大好きな犬種です。お散歩は1回30分を目安に朝・晩2回行くのが理想です。
運動不足になるとストレスが溜まりますので、雨が続くようなときは室内でボールやおもちゃで遊んだり、わが家ではおやつを隠して探し当てるゲームをしてストレス解消しています。
また、ミニチュア・シュナウザーは飼い主とスキンシップをとるのが大好きなので、スキンシップをとることもストレス解消になります。
ミニチュア・シュナウザーの気を付けたい病気
ミニチュア・シュナウザーは遺伝的に「若年性白内障」や「進行性網膜萎縮」という目の病気にかかりやすい犬種です。
眼球の中央が白く濁ったり、イスや家具にぶつかるようになるなど少しでも行動に異変があった場合は、早めに獣医師さんへ相談しましょう。
「尿路結石症」や「糖尿病」も年齢に関わらずミニチュア・シュナウザーに多い疾患ですので、年に1回定期検診を受けるなどして予防するのがおすすめです。
垂れ耳の子は、耳の中の毛もこまめにお手入れしましょう。毛が伸びていると耳の中が蒸れて外耳炎や皮膚炎を起こす原因となります。
ミニチュア・シュナウザーのしつけ
ミニチュア・シュナウザーは頑固で賢いため、しつけが大切です。
かわいいからとついつい甘やかしがちですが、飼い主がしっかりトレーニングしましょう。しつけは楽しみながら行うことがポイントです。ミニチュア・シュナウザーは飼い主と遊ぶことが大好きですし、頭が良いのですぐに覚えてくれますよ。
わが家のミニチュア・シュナウザー
ミニチュア・シュナウザーは頑固で曲がったことが大嫌いな犬です。ですが、とても賢くて甘えん坊な一面もあり、そのギャップが魅力の犬種です。
空気を読むのも得意で、私が熱を出して寝ているとレオンが心配そうに顔をペロペロなめてずっと側に居てくれました。このように飼い主と犬のコミュニケーションがとりやすいのもミニチュア・シュナウザーの特徴です。
ミニチュア・シュナウザーというと警戒心が強く頑固者、神経質でギャンギャンよく吠えるというイメージが強いのですが、飼い主の私から見るとオンとオフがはっきりとしていて「甘えん坊の寂しがり屋」といった感じです。わが家では天真爛漫のムードメーカーです。
レオン(オス7歳)
体重:6.5kg 毛色:ソルト&ペッパー
イタズラなレオンは、雑誌「Leon」のちょいワルおやじから命名。
3か月のときにペットショップからわが家にやってきたレオン。
性格は生粋のミニチュア・シュナウザーで、見慣れない人や、怪しい人にはとにかくギャンギャン吠えまくり、見えなくなるまでしつこく吠えています。
ゴールデンレトリバーやシェパードなどにも臆することなく立ち向かっていく怖いもの知らずなところもあるやんちゃな男の子です。やんちゃ過ぎてトレーニングがうまくいかず、涙を流したこともありました。
ですが、いったんスイッチがOFFになってしまうと甘えん坊に大変身。私の腕をチョイチョイして「なでて~」と甘えてきたり、私が座っていると、ちょこんとお尻をくっつけてくる甘えん坊さんです。
ノエル(メス6歳)
体重:9.5kg(ちょっぴり太め)毛色:ホワイト
雪のような真っ白い毛並みのノエルは、フランス語でクリスマスを意味する「Noel」から命名。
7か月のときにわが家へやってきたノエル。
ノエルは前の飼い主が事情により飼えなくなり、他の家を転々としていたところを縁があってわが家に来ました。最初は心を開いてくれずおびえた顔をしていましたが、レオンと生活していくうちにいつの間にかわが家の生活にも慣れてくれました。
そんなノエルは、やさしくて臆病な女の子。娘にどんなにイタズラされてもジッと耐える忍耐力の持ち主です。とても臆病なので知らないワンちゃんには毛を逆立てて吠えまくります。
そんなノエルを見て、レオンは知らないワンちゃんが近づいてくるとノエルを守ろうとさらに吠えまくります。2匹にすごいけんまくで吠えられるワンちゃんはとっても気の毒ですが、ワンコ同士の愛を感じます。
ノエルもレオン同様にとても甘えん坊で、レオンがなでてもらっていると必ず割って入ってくるのがお決まりパターンです。
ちょっぴり太めのノエルは食べるのが大好き。いつもはおとなしいノエルも食べ物のことになると牙をむいてレオンを威嚇する裏番長的な女の子です。
ミニチュア・シュナウザーと暮らしてみてわかる!
ヘソ天(仰向け)で寝る!
わが家のレオンは、熟睡すると必ず仰向けになりヘソ天で寝ます。リラックスしているのか、多少の物音では動じません。起きてもヘソ天のままチラリとこちらを見ることもしばしば。完全にスイッチが切れているレオンです。
上目づかいで要求!
ふだんは白目の部分が見えないミニチュア・シュナウザーですが、イタズラをしたときや、何かして欲しいときは上目づかいをします。こんな風に見られるとついつい、要求をのんでしまいます。
手でチョイチョイして「なでて~」と甘える
手で家族の腕をチョイチョイします。これは「なでて~」という合図で、なでてあげると気持ちがよいのか「ブーブー」と豚さんのような声でお話しします。
これまでに飼った犬は、このようなことはしなかったので、甘えん坊のミニチュア・シュナウザーらしいなと思います。
起きたときのひげの寝ぐせがかわいい!
寝て起きるとひげに寝ぐせがついています。これが笑えますし、かわいい!家族が笑っていても、なぜ笑っているの?と不思議そうな顔をしているところがまたかわいい!
おひげがシンボルのミニチュア・シュナウザーならではですね。
シャンプーすると顔が小さいことに驚く!
スクエア型の四角いお顔がシンボルのミニチュア・シュナウザーですが、シャンプーすると顔が小さいことに驚かれる方も多いのではないでしょうか?
飼い主とのおでかけが大好き!
飼い主と一緒にお出かけすることが大好きですし、社交的なのでドックランへ行っても他のワンちゃんと上手に遊ぶことができます。
飼い主同士の交流も広がり、わが家にレオンとノエルがやってきたことで、今までに経験できなかった世界が広がりました。
※本記事はミニチュア・シュナウザーの飼い主さまの体験談を基に当社経営企画部にて編集構成しております。